WordPressでページを作ろうとすると、「投稿」と「固定ページ」のどちらで作るかを選ぶことになります。見た目はほとんど同じなので、最初はどちらを使えばよいのか分かりません。
この選択を適当に決めてしまうと、あとで困ります。記事が一覧に出てこない、カテゴリで分類できない、URLの構造がちぐはぐになる、といった問題が起きてからでは、直すのに手間がかかります。
本記事では、両者の違いと、迷ったときの判断基準を整理します。作ったあとで種類を変えたくなった場合の対処も扱います。
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投稿と固定ページの違い【一覧】
技術的には別の仕組みですが、使う側から見た違いは次の5点に集約されます。
| 投稿 | 固定ページ | |
|---|---|---|
| 想定される用途 | ブログ記事、お知らせ、事例紹介 | 会社概要、料金表、お問い合わせ、プライバシーポリシー |
| カテゴリ・タグ | 使える | 使えない |
| 一覧への表示 | 自動で新着一覧に並ぶ | 並ばない。自分でリンクを張る |
| 親子関係 | 作れない | 作れる(会社情報>沿革 など) |
| 公開日の扱い | 新しい順に並ぶため重要 | あまり意味を持たない |
要するに、投稿は「流れていくもの」、固定ページは「そこに置いておくもの」です。この感覚をつかめば、判断はほとんど迷いません。
迷ったときの判断基準は「増えるかどうか」
いちばん簡単な見分け方をお伝えします。
そのページと同じ種類のものが、これから増えていくか。
増えていくなら投稿、1つだけで完結するなら固定ページです。
投稿で作るもの
- ブログ記事、コラム
- お知らせ、新着情報
- 導入事例、お客様の声
- スタッフ紹介(人数が増える場合)
- 製品レビュー
これらは時間とともに件数が増え、カテゴリで分類したくなる種類のものです。投稿にしておけば、新着一覧が自動で更新され、カテゴリごとのページも自動で作られます。
固定ページで作るもの
- 会社概要、代表挨拶
- サービス紹介、料金表
- お問い合わせ
- プライバシーポリシー、特定商取引法に基づく表記
- アクセス、地図
これらは1つあれば足りるものです。内容を更新することはあっても、「会社概要2」が増えることはありません。
判断に迷う例
| 作りたいページ | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| よくある質問(FAQ) | 固定ページ | 1ページにまとめたほうが読みやすい。質問が数十件を超えるなら投稿も検討 |
| スタッフ紹介 | 状況による | 数人なら固定ページ1枚。人数が多く入れ替わるなら投稿 |
| 施工事例 | 投稿 | 増えていく。カテゴリ(工事の種類)で分けたくなる |
| 採用情報 | 固定ページ | 募集職種が多い場合は、親ページの下に子ページを作る |
| セミナー告知 | 投稿 | 開催のたびに増える。終了後もアーカイブとして残せる |
固定ページにしかできないこと
親子関係でページを整理できる
固定ページは、あるページを別のページの「子」として設定できます。たとえば次のような構造です。
サービス紹介(親)
├ ホームページ制作(子)
├ 保守運用(子)
└ コンサルティング(子)
親子に設定すると、URLも階層に合わせて/service/website/ のような形になります。ページ数が増えてきたサイトでは、この整理ができるかどうかで管理のしやすさが変わります。
ページごとに違うデザインを使える
固定ページには「ページテンプレート」を割り当てられます。テーマが用意しているテンプレートの中から、サイドバーのないレイアウト、横幅いっぱいのレイアウトなどをページ単位で選べます。
トップページやランディングページのように、他のページと構成を変えたい場合に使います。
投稿にしかできないこと
カテゴリとタグで分類できる
投稿はカテゴリとタグで分類でき、分類ごとの一覧ページが自動で作られます。記事が増えたときに読者が目的のものを探しやすくなります。
固定ページにはこの仕組みがないため、分類したい場合は自分でリンクを並べたページを作ることになります。ページが増えるたびに手作業が発生します。
新着一覧に自動で並ぶ
投稿は、公開すると自動的に新着一覧に追加されます。トップページに「最新のお知らせ」を出している場合、投稿で書けば何もしなくても反映されます。
固定ページはこの仕組みに乗らないため、作っただけではどこからもたどり着けません。メニューに追加するか、他のページからリンクを張る必要があります。
固定ページに投稿の一覧を表示させたい場合はWordPressで固定ページに投稿一覧を表示する方法で解説しています。
あとから種類を変えたくなったら
「投稿で作ったけれど固定ページにすべきだった」という状況は珍しくありません。WordPressの標準機能では、投稿と固定ページを相互に変換できません。
件数が少ない場合
新しく作り直して、本文をコピーするのが確実です。数ページなら、変換ツールを探すより早く済みます。
このとき元のURLからの転送設定を必ず行ってください。すでに検索結果に載っていたり、他のサイトからリンクされていたりする場合、転送しないとアクセスが失われます。
件数が多い場合
数十ページを手作業で移すのは現実的ではありません。投稿タイプを一括変換するプラグインを使うことになります。
ただし変換はデータベースを直接書き換える作業です。実行前に必ずバックアップを取ってください。手順はWordPressのバックアップを取る方法にまとめています。
そもそも変換が必要か考え直す
変換の目的が「カテゴリで分類したい」なら投稿にする必要がありますが、「URLを整理したい」だけであれば、パーマリンクの設定変更で済むこともあります。作業に入る前に、本当に種類を変える必要があるかを確認してください。
よくある失敗
すべて固定ページで作ってしまう
固定ページのほうが分かりやすいからと、お知らせまで固定ページで作ってしまうケースです。最初は問題ありませんが、件数が増えると一覧を手作業で更新し続けることになります。20件を超えたあたりで管理が破綻します。
すべて投稿で作ってしまう
逆に、会社概要まで投稿で作ってしまうケースです。この場合、会社概要がブログの新着一覧に混ざって表示されます。読者から見ると、記事のつもりで開いたら会社情報だった、という状態になります。
固定ページを作ってリンクを張り忘れる
固定ページは自動的にはどこにも表示されません。作っただけで満足してしまい、メニューにもどこにもリンクがない——これは実際によくあります。
公開したら、実際に自分でトップページからそのページまでたどり着けるか確認してください。
よくある質問
トップページは投稿と固定ページのどちらですか?
設定によります。初期状態では最新の投稿一覧が表示されますが、設定から特定の固定ページをトップページに指定できます。企業サイトでは、固定ページを指定する形が一般的です。
固定ページにもカテゴリを付けたいのですが。
標準ではできません。プラグインで追加することは可能ですが、カテゴリで分類したくなった時点で、それは投稿にすべき内容だったという判断もできます。仕組みを足す前に、種類の選択が正しかったかを考えてみてください。
SEO上、どちらが有利ですか?
種類による有利不利はありません。Googleは投稿と固定ページを区別していません。評価されるのは内容と、そのページへの導線です。「SEOに強いから固定ページ」といった選び方は不要です。
固定ページが表示されません。
公開状態、テーマの設定、プラグインの干渉など複数の原因があります。切り分けの手順はWordPressで固定ページが表示されない原因と対処法で解説しています。
投稿と固定ページ以外の選択肢はありますか?
「カスタム投稿タイプ」という仕組みがあり、投稿とも固定ページとも別の種類を追加できます。施工事例、商品、物件情報のように独自の項目を持つデータを大量に扱う場合に使います。ただし設定には専門知識が必要なため、まずは投稿と固定ページで組めないかを検討してください。
まとめ
判断基準はひとつだけです。
同じ種類のページがこれから増えるなら投稿、1つで完結するなら固定ページ。
迷ったときは、1年後にそのページが何枚になっているかを想像してください。2枚目、3枚目ができそうなら投稿にしておけば、あとで困りません。
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